「女性が働く」当たり前の時代に・・・

 子供を預ける親にも注目が・・・・ 

 

インターネット上のサイトで契約したベビーシッターに預けた2歳児が死亡してしまうという事件があり、大きな問題になっております。

 今回の事件は、子供を預けたお母さんに対して、多くの人たちが同情を寄せるコメント、「母親は悪くない」という声があります。そして反対に、「親の責任だ」という意見も少なくなありません。
 一方で、母親に同情する声は多く聞こえてきても、もう一方の当事者である、ベビーシッターに同情を寄せる声が、ほとんど聞こえて来ないのだ。もちろん「このような無責任なベビーシッターばかりではない」という声はあります。

 今回の事故を起こしてしまった男性も含めて、今回の事故にまつわる様々な問題を、本当にすべてベビーシッターの責任として負わせてしまってもいいのだろうか?というのも注目になっております。

 

 私ならベビーシッターなんて、どれだけ貧しくても絶対にやりたくない。

理由は、あまりにリスクが高過ぎる意見も・・・・。子供というのは当たり前のように無茶をし、怪我をする。大げさにいえば骨も折れるし、最悪死んでしまう。一瞬も目が離せない。
 親がどれだけ気をつけていても、絶対に何かをやらかすのが子供だと思います。子供を育てる親の苦労は、想像に絶するものがあります。だから、預かる側は絶対に傷つけることのできない、お客様の子供であればその苦労は親以上の苦労をも当たり前です。
 

 今、日本経済をみると、一部の人は除き女性も働かなければない状況です。保育所などに預けると金額、時間の対応が合わないと聞きます。

 そして、実際にネットで募集されているベビーシッター情報を見て検討する方法が多いと、今回の報道でわかりました、金額は時給1000円前後でやりとりされるのが標準のようです。

 この額ではその辺のアルバイトとまったく変わらないようです。 
しかも、バイトのようにある程度安定して、毎月決まった日数の仕事に就けるわけでもなく、今回事故を起こした男性については、いくつもの偽名を用いていたり、しつこくセールスをしていたという情報もありますが、そうしなければ十分な仕事の量が得られなかったようです。

 リスクが高く低賃金。そんな職業に就かざるを得ない人たちは、それぞれに事情を抱えています。もちろんお母さんが少しでも家計の生活費にということもあるのでしょうが、ローンや借金などを抱えて、しかも外に働きに行けない状況の人もいます。
 今回、子供を預けたお母さんが、お金も預けるあても無かったことから信頼のおけない相手に子供を預けざるを得なかったのと同じように、貧しく余裕のない人ほど仕事を選べず、高リスクで低賃金の仕事を引き受けざるを得ない状況が問題になっています。   

 日本経済は、金銭的に余裕がなく、誰もがどんな厳しい問題を抱えていても、どれだけ高リスクで低賃金の労働しか選択できなくても、働く以外の道はないという考えです。。
 そして、しっかり真面目に働いても「子供」というリスクは個人がまかないきれるものではないし、事故はおきます。

 今回の事故はベビーシッター当人の責任である以上に、彼らにそうした仕事を押し付けてきた、私達日本人全員の責任でもあるかもしれません。

 今回の事故に関しては、母親に同情するだけ、ベビーシッターの責任を問うだけ、そして法的な規制を検討するだけでは、まったく考えが足りないと言わざるを得ないと考えます。
 それだけではなく、母親が子供を無理やり誰かに預けて仕事に行かなくても良い社会へ、子供を持つシングルマザーがベビーシッターという高リスクの職業に就かなくてもいい社会にすることを目指すほうが、今後に同じような事故を起こさないためにも、重要ではないかと私は思います。

                            

 

                      家づくり安心住宅株式会社 石原工務店

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